奈良時代に有名な歌人と作品

新元号の「令和」は、奈良時代に編纂された万葉集の「初春の令月にして 気淑く風和らぎ 梅は鏡前の粉を披き 蘭は珮後の香を薫らす」から引用されています。

新元号で注目を集める万葉集は、古代の和歌を集めて編纂された和歌集で、短歌、長歌、旋頭歌など4500首を超える歌が集められています。

飛鳥時代から奈良時代にかけて、多くの人が詠んだ歌を編纂された万葉集の中で、奈良時代に有名な歌人や詠まれた歌を紹介します。

万葉集に集められた和歌が詠まれた時代には?

万葉集に収録された最も新しい歌が759年に詠まれたことが判明しているため、最終編纂者が大伴家持とする説が有力視されています。

集められた和歌が詠まれた時代には、620年から670年ごろの第1期、670年から710年ごろの第2期、720年から730年ごろの第3期、730年から759年の第4期の四つの時期に区分することができます。

第1期には、皇室にまつわる歌が多く詠まれ、額田王が代表的な歌人で、第2期では、安定した社会の活気にあふれた歌が多く、柿本人麻呂や志貴皇子が代表的歌人です。

奈良時代となる第3期には、「令和」の元となる歌を詠んだ大伴旅人や山部赤人、山上憶良、坂上郎女などの歌人が輩出されています。

第4期には、万葉集の編纂にあたったとされる大伴家持や橘諸兄などの歌人があげられます。

万葉集に収録された歌人たちの歌には?

奈良時代に編纂された万葉集には、7世紀前半から8世紀半ばといった長い期間にわたって詠まれた歌が集められているため、最終的な編纂者が大伴家持とされています。

奈良時代の万葉集に収められた歌には、全体の約4割を恋愛の歌が占めていると言われ、直接的に恋心を歌ったものから、防人の歌と分類されながらも、妻や恋人に対する思いを詠ったものなど、人への想いを詠ったものが大半です。

万葉集の中でも奈良時代に詠まれた歌人の歌には、次のようなものが挙げられます。

大伴旅人「わが園に 梅の花散る 久方の天より 雪の流れくるかも」

大伴家持「我が宿の いささ群竹 吹く風の 音のかそけき この夕かも」

奈良時代の有名な歌人と庶民の歌が収められた万葉集

奈良時代の後半に成立した日本最古の和歌集「万葉集」には、飛鳥時代から奈良時代にかけて長期間にわたって詠まれた歌が集めれています。

4500首を超える歌が集められた万葉集の編纂には、歌人の大伴家持が中心となったという説以外にもさまざまな説がありますが、新元号の「令和」によって万葉集に注目が集まることで、新たな発見がなされるかもしれません。

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